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↑百合系の要素がある物語なので、百合な写真。グロロちゃんとママさん。
この写真以外は、リンク先にデータがあるため、突然消える事があります。

ドーラーの先輩であるマントヒヒさんから「パパのセクシードールって、どお?(意訳)」というコメントをいただきました。
実はまったく知らない漫画だったのですが、読んでみたら、なかなか素晴らしい作品でした。
まず最初に言っておきたいのは、Hな漫画ではありません。
それどころか、ハートフルでもない。
かなりヘビーな内容です。
あと、「パパのセクシードール」というタイトルは、内容がまったくあってません。
※間違いでも無いのだけど、物語の芯じゃない。

ジャンルはハードSF。プラス百合。
↑ロボと主人公。
ロボはメイドとして家に居ますが、実はセックス用のロボットにメイド機能を追加したものです。
そのために、メイドとしては失敗が多い。
娘は、それを知っています。※以前、パパとHしているのを見てしまった。
ママは居ません。パパも、あまり家にいません。
主人公の通う女学校では、友達同士で、「恋人ごっこ」するのが流行していて、キスしたりします。
主人公にも相手となる友人がいますが、ある日、キス以上のことをしようとして、友達に引かれてしまいます。
傷ついた主人公は、メイドロボに「パパにしてるみたいにして」と言って、肉体関係を持ってしまいます。
1巻にほぼパパは出てきません。
基本的に主人公の揺れ動く思春期の心の物語が描かれます。
2巻に入るぐらいからロボに感情があるのか? 過去に何があったのか? などSF的なテーマが大きくなっていきます。ロボットに反対する人たちも出てきたり。
※SFとしては、以前記事にした眉村卓先生の「わがセクソイド」に近い部分もかなりあります。
「わがセクソイド」再読

ロボットの性格や態度は、プログラムで自由に出来るのですが、主人公は「それは可愛そう」と感じる心を持っています。
総じて、何が正しくて、何が間違っているのか、答えが出せない問いを描いている印象あります。
その中で、ロボの存在を、ちゃんと人とは違う存在。でも、人に作られた人に関わり合う存在として描いているのが好印象。これ、人間性に目覚めたりすると、ちょっと違うと思うので。
全二巻で完結しているので、読みやすいですが、きっともっと構想としては長い物語だったのかも。
最後はやや駆け足になります。

作品として、すごく良く出来ているし、良くも悪くも心を揺さぶられます。
ダメージを受ける人も居るかも。ダークと言える部分が、ありありです。
※実はパパがセクシードールをお迎えした理由も悲しいのですよ……。

ここはラブドールのブログなので、ドーラーとしての感想も書きます。
ドールは、ロボとは違い感情などの設定は、ドーラーの心の中にあるものがドールに映し出されます。
設定としては、自由自在です。
それを疑問に思ったことはなかったです。
でも、この作品の主人公は、「それは正しいことなのか?」と問い、「可愛そうに感じる心」を描いてます。
ロボもドールも、もしかしたら「自分という個のある存在」かもしれなくて、所有者が勝手な性格や個を押しつけるのは、可愛そうなことかもしれない。
これはかなり新しい考え方で、ロボットものでも、あまり見たこと無い気がします。
※山本弘先生の「プラスチックの恋人」に、設定を変えた愛するロボが登場して動揺するシーンが、少し近いかも?
この作品の感想は、こちら。
「プラスチックの恋人

もしかしたら、うちのドールにも、私が考えるような心とは違う心(個と言っても良いですが)持っているのかも知れないと、ちょっと想像したりしました。

いろいろ考えさせられる作品は、もれなく良い作品です。
楽しい気分になりたい人には、お勧めしませんが、傑作なのは間違いないです。

※2024年07月19日追記
3話まで無料で読めるカドコミのリンクです。
https://comic-walker.com/detail/KC_001748_S

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