3345186
↑今回は、新しい写真は撮影出来てません。こちらも公開済みの写真
※実は仕事で出張になりまして、家におりません。来月の初旬には戻ります。
そのため、しばらく新しい撮影が出来ません。未公開写真も少しだけストックしてます。
この記事の写真は、すべて公開済みの物になります。


trottlaでは、関節フリーなので自立せず、スタンドにセットして立たせるのが基本になります。
3250694
↑付属したスタンドに立った姿。足先は浮いています。

背面の首のやや下辺りにある接続ポイントで、スタンドに繋げています。
3401274
↑接続部の写真。
スタンドの支柱に対して、頭は離れているのに、お尻が付いています。
体が前のめりになっているのです。
今回は、この事についてです。

上記したように、普通に接続しただけでは、前のめりになります。
それは接続している点が、重心位置ではないからです。
2025002
↑何もしないと、こんな感じになります。※写真を加工して作った模式図になります。以下同様。

そこで疑問が出るのは、「なぜ重心地点で接続しないのか?」です。
もっと下の方にあればバランスをとることが可能なはずです。
これに関してtrottla公式さんがから解説をいただきました。
完全なバランスを取るのであればもっと下の方、腰のやや上、若しくは天頂部に接続する設計が1番ですが、腰のやや上辺りですとビキニか下着以外の衣装では服に穴を開けるのが必須になりますし前後の重心位置は正しくても今度は左右に側方回転して転倒します。
天頂部で荷重を支えたら首を動かすことが出来なくなります。
従って必ずしも完全重心位置が正しいという訳でもないのが人形の難しいところです。
2025003
↑重心地点で接続した案。たしかにこれでは服が選べなくなりそうです。

別の方法も検討したことがあるそうです。
接続シャフトを縦に2連装にする、或いは噛み合いプレートの厚みを3倍以上にして筒状で支える、等を考えましたが穴が一個でも無い方が良いのに二つ開けるのはちょっと嫌ですし、受け軸穴を厚く深くして筒状で支えるのには内部にかなりのスペース侵食が発生し、肩周りのドライブ量に影響しますし肉厚メタルは重くなりますし何よりもメタルに深い穴を穿つのは更に高度な工作精度が必要になります。
まあ工作精度は何とかなるとしても深い穴を開けるとドリルの損耗率が跳ね上がり歩留まりが最悪になります。
10mm以上のドリルは非常に高額ですからとても辛い事になります。

これらの事情を鑑み、重心位置になるべく近く左右回転を起こさない程度の上下バランスで多くの服で穴を開けずに接続出来て前傾具合もそこそこ我慢できる範囲。
というのが今の接続位置です。
接続部の位置の理由が、わかりました。
次に、前のめりになるのを防ぐ方法を教えて貰いました。

大袈裟な事ではなくつっかえ棒をスタンドの柱と人形の腰に挟んでやるだけです。
ここで先ず大切な事は人形を痛めない様にする事です。
であれば人形に接する側は可能な限り表面積が大きくかつ角張っていない物、曲面(球面)にて構成された形がベストです。
公式さんが製作したものの、写真をお借りました。
image2-2
↑先端はドールを傷つけない木製。スタンド側はすべらないゴム。
撮影環境にあわせて長さは数種類用意しているそうです。
2025001
↑こうやって姿勢を真っ直ぐにしていたのですね。

これは、ぜひ作ってみたいです。
実は私が撮影した「スタンドで立っている写真」も、前傾姿勢にならないように工夫がしてありました。
それはスタンドとドールの間に箱を挟むこと。
3421767
↑静電気除去のためのマシン。それが入っていたこの箱をスタンドとドールの間に挟んでました。
これでも上手くいきましたが、撮影中に落ちてきたり、左右にカメラを振ると箱が見えてしまうことがありました。
やはり教えて貰った支え棒を、今度製作したいと思います。

今回はtrottlaのドールのお話しですが、他メーカーのドールにも応用効くと思います。
CATDOLLも背中に穴あけをオーダーが出来ますが、ほぼ同様の位置に開ける事になるはずです。
※多くのメーカーが実は、穴開けに対応しています。
今回と似た場所に穴を開けたドールでは、このテクニックが活かせると思います。